☆最近の読書63 『大恐慌のアメリカ』-<林敏彦/著 岩波新書>を読む

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05563526.JPG著者 林敏彦/著
出版社名 岩波書店 (ISBN:4-00-430038-X)
発行年月 1988年09月
サイズ 228P 18cm
価格 777円(税込)

 今から20年も前に出た本ですが、第1章株式市場竏窒ヌんでみると、いま現在起きている金融危機のことを描いている錯覚に陥るのは私だけではないだろう。実際は、いまから79年も前の1929年10月のニューヨーク証券取引所の株価暴落や株価の乱高下を描いているのだが。この本を読んでいて思ったのは、これから数年間続く大不況・大恐慌の困難さや苦悩を覚悟せねばならないということです。もうすでに、派遣労働者などが首切りにあっているのを思うと、その感を深めざるを得ないです。お金持ちは別として、一般的な庶民は、いつこの大不況で失業するかもしれないという恐怖と戦わねばならないでしょう。

 1929年の株価の大暴落をへて世界が大恐慌へ転がり落ちるように落ちていった。その後何年間も立ち直れなかった。そうこうしている内に、ドイツはヒトラーが政権を握ったし、日本は満州事変を起こして15年戦争へと転げ落ちていった。戦争や侵略で物事を「解決」しようとした国もあったわけです。ソ連邦は、計画経済を進めていた。

 大恐慌というのは、歴史の画期を作るくらいのインパクトがあるものであって、生半可な覚悟で乗り切れるようなものではないということがわかってきます。恐れおののく気持ちが先に立つのだけれど、唯一の希望は、1929年の経験を私たちは持っているということ。経済学の蓄積された知見もあるし、世界的に協調して事に当たるという政策的な行動もあります。それから、第3次世界大戦を突き進んでいく状況ではないということを考えると、まだ希望は持てるような気がします。

出版社/著者からの内容紹介
一九二九年十月,ニューヨークを株価の大暴落が襲った.それは繁栄を謳歌していたアメリカ社会を奈落の底に突き落とす契機となる.大量の失業者,経済活動の停滞――未曽有の大不況は様々な悲劇をアメリカ社会に引き起こした.大不況の原因はどこにあったのか? ニューディール政策は有効だったのか? 気鋭の経済学者が時代の全貌を描く.

目  次
第1章 株式市場
 国民的熱狂
 大暴落
第2章 20年代の繁栄
 革新派の時代からノーマルシーへ
 緊張から弛緩へ
 理想の再構築
第3章 大不況
 たち昇る暗雲
 未曾有の大不況
 希望が死ぬとき
第4章 ニューディール
 ニューディール
 夢と献身の時
 ニューディールの成果
第5章 大不況の経済学
 独占と過少消費
 景気循環と長期停滞
 アメリカ新古典派とケインズ
 マネタリスト論争
 ためらうアメリカ
エピローグ

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