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 金融規制しようとしている側と金融規制を嫌う側をよく見ておく必要があります。金融規制を嫌う側は、またトリックのようなインチキ手法を編み出して大もうけしようと企んでいる連中ですね。リーマンショックを生み出した張本人達は責任のひとかけらも感じていない振る舞いをしていることを見ておく必要があります。中国だからウイルス入りデジカメ贈りをやっても「ああそうか」となってしまう。これは、考えてみれば、中国に健全なマスコミが発達していないから当局にしても発覚をさほど恐れない体質があるのじゃないかという、私の感想です。が、しかしながら、このニュースの出所がイギリスだというのも気を付けなければならないところだと思います。イギリスは、諜報に長けた国だからです。3D映画などに全く興味がなかったのですが、この記事を読んで「キャメロン監督 やるじゃない!」と思いました。「自然の中に神が宿る」というのは、日本人の心性にはぴったりくることです。いまどき、世界的に交流されている世の中にあって一神教を堅く信じていることの方が異常に、私なんか思えてしまいます。私は、イスラエルが嫌いな国の1つになっています。パレスチナ人がイスラエル人を1人殺すと、イスラエルは、それを何十倍(一説によると40倍)にもしてパレスチナ人に仕返しをするからです。「米ドルの使用をやめるべきだ」とは、どのような意図があるのか?貴乃花親方の実務能力は未知数だけに不安はあります。相撲がかつて強くても、どのような実務経験を積んできたのだろう?

32270630.JPG著者/訳者名 ベンジャミン・フルフォード/著
出版社名 青春出版社 (ISBN:978-4-413-03720-4)
発行年月 2009年07月
サイズ 208P 20cm
価格 1,575円(税込)

 ベンジャミン・フルフォードの本を読むのは、この本で2冊目です。題名がいかにもおどろおどろしいものですが、読んでみみれば、真っ当な本だと思います。

 ちょうど1年前頃、バラク・オバマが大統領に当選したのではないだろうか。フレッシュなリーダーとして登場したわけだけど、結局のところ、どうなのだろう? めざましい活躍はしていないように思う。アメリカの陸軍基地で軍医が銃を乱射した事件があった。この犯人も、ある意味犠牲者だ。イラクやアフガニスタンでの軍事行動がいっこうに止む気配がない。思い切って手を引く手だってあったと思うのだけど、それをオバマはやらなかった。やはり、従来の政治状況を踏襲しているとしか思えない。「チェンジ」は、やはりなかったと言えるのじゃなかろうか。

 アメリカ大統領がどのようにして作られていくのかをこの本は書かれている。外交問題評議会(CFR)を中心に、ある一部の勢力によって選抜された人物が、大統領になっていく。一応、形式的には、アメリカ国民の選挙によって選ばれたかたちは取っているものの、結局は、有力者の意志が働いているというわけだ。草の根で膨大な選挙資金を集めた、といわれているが、集めたのは選挙資金の4分の1であって、残りの4分の3は、有力者から集めている。報道で言われているのは、偏った情報である。そのことが詳しく書かれている。

 オバマが「イスラエル国家の建設は正当なことです」(P46)と語ったと書かれている。これも従来の大統領と大してかわりはありません。

 ゴールドマンサックス系(ガイトナー)の人物を財務長官に据え、ブッシュ政権時代のゲイツを留任させて国防長官に据え、また親イスラエル派のタカ派であるヒラリー・クリントンを国務長官にしているようじゃあ、金融政策も外交政策も「チェンジ」はあり得ない!

 倒産しかかった大企業や金融機関に彼の試算で「17兆ドルも投入(P56)」とある。AIG は、巨大だからつぶせないという論理に裏があって、実は、ゴールドマンサックスへカネが流れる仕組みがある。歴代の財務長官を送り出すゴールドマンサックス。このように有力企業に有利に働くからくりがあるのだ。

 アメリカの失業対策を解決するための政策に対する予算は、AIG1社の救済に投じられた額よりも少ないのだ(P96)。グリーン・ニューディール政策が注目されているが、金額からみてバランスよく判断しないとメディアにだまされるいい例だ。

 CIAとアヘン・ヘロイン・ビジネスとの関係も書かれていて(P149以降)、これらを読んでいると、アメリカという国は実にクレージーな国だと思う。アメリカというのは、お節介にもいろいろ自国に気にくわない国にイチャモンを付ける。言論でするならまだしも、CIAをつうじて裏工作を図る。その場合、裏工作であるがゆえに正当な資金を議会を通して得られるわけがない。そこで、麻薬ビジネスの登場だ。例えば、アフガニスタンで今も麻薬の原料が栽培されているが、これを指導したのがCIAだといわれている。95%の上前をはねて工作資金にしている。

 アメリカ各州の財政状態は、カリフォルニア州の破産宣言に見られるようにひどいものだ。連邦政府が税金を湯水のように戦争や大企業救済に使い各州にまわってこない。暴動が起こるかもしれないといわれていて、軍隊が鎮圧するための訓練まで行っている。また、テキサス州のように連邦から独立する動きも出ている。アメリカの連邦憲法には、州が独立できる規定(合衆国憲法第10条)まであるからだ。

32189648.JPG著者/訳者名 浜矩子/著
出版社名 岩波書店 (ISBN:978-4-00-431168-3)
発行年月 2009年01月
サイズ 198P 18cm
価格 735円(税込)

 去年9月15日のリーマン・ショック以来、10ヶ月という時が流れましたが、一部では、この秋(2009年秋)第二の金融危機が訪れるのではないかと囁かれています。 AIG とか citi グループだとかが危ないとかいわれています。

 一方、日本のテレビとか新聞では、面だって危機については触れられていないように思います。何か、私には、真実が「伏せられている」感じがしてなりません。テレビに出てくるような専門家も、知っているのだがそれに触れない、というような感じがしてなりません。

 そもそも、今回の世界同時不況を本など読んで調べてみてみると、1年やそこらで回復する規模ではないことがわかります。日本の GDP の規模を数倍にもした規模のマネーが動き、それが危ないのだから、アメリカ政府が不良債権を買い取ったり、資本注入をやったりしてもそう簡単に解決できる規模ではありません。しかも、アメリカ政府に財政的な余裕があるわけもない状態だし。

 危機意識を表に出して騒いでいる中国政府をみていると、真っ当な危機意識だと思います。アメリカ国債を大量に保有している中国としては当然なものでしょう。日本も、国家予算に匹敵する額を保有し、中国と同じくらいのアメリカ国債を保有しているはずです。

 第二の金融危機が起こると、アメリカ当局は、ドルをマス・プリントして対処するのでしょうが、そんなことをすれば、インフレーションは激しいものになるでしょう。アメリカ国債は紙くず同然になり、基軸通貨のドルは崩壊し円高は更に昂進するでしょう。世界経済は、更なる混迷に突入するでしょう。管理通貨制度のもとの恐慌。基軸通貨の崩壊。何らかの新しい制度が必要になってくるでしょうから、真剣に第二ブレトンウッズ体制を考えなければなりません。

 この本は。リーマン・ショック以後、急きょ出版が決まった本のようで、著者に危機意識がある状態で書かれているのが、かえって良かったのではないでしょうか。今のような中だるみの時に書くと、また違った内容になったかもしれませんので、危機意識がある時の出版で良かったと思います。

 著者は、今回の危機に対して「古典的恐慌としての条件が十分に備わっている」と言い、更に「これまでの恐慌現象には全く見られなかった特性が備わっている」といって論を展開していきます。後者の論点は、

  • 世界同時多発的に進行している
  • モノとカネが決別する構図の中で展開
  • 管理通貨制度の下で発生

32123281.JPG著者/訳者名 ジョージ・ソロス/著 徳川家広/訳
出版社名 講談社 (ISBN:978-4-06-214915-0)
発行年月 2008年09月
サイズ 251P 20cm
価格 1,680円(税込)

 読んで大変おもしろい本だった。歴史とか哲学(大陸系の哲学でなく、つまり、デカルトとかヘーゲルではなく、アメリカやイギリスの分析哲学)を少しでも知っていれば、第1章から第4章は、それほど難しい議論をしているわけではないということがわかるだろう。分析哲学の基礎や時代の大きな流れを主体的に勉強していれば、ソロスの「再帰性」の理論は、常識的なことを話していることだとわかる。特に、自然科学と社会科学とでは、扱っている対象が違う上、人間の行動というのは、不確実な知識や情報で行動するゆえ、自然科学的な手法は使えない、ということを押さえていれさえすれば、ソロス理論は難しくない。

 この本は、最初に「解説」なるものが書かれていて面食らう本だが、ソロスの理論を少しでも理解しやすくすると言うか、読むのに抵抗を無くするために「解説」を配置したのだが、解説者が、歴史も哲学もおそらく(私の想像だが)勉強したことがない人物が書いたもので、しかも、今となっては、リーマンショックを体験している読者が読むには、あまりにも無価値な「解説」が載っている! と思える。こんなものを読み飛ばして、ソロスの理論を読み進めた方が良いであろう。リーマンショックを経験し、世界大不況に突入している今となっては、読み進めている読者は、ソロスの主張していることが、大方真っ当な主張だということがわかるだろう。

 投資家という人間を肯定的に見ることが未だできない私だが、ソロスという投資家中の投資家を、価値判断を持って評価するには、今しばらく時間を要する、というのが率直な感想です。金融市場に当局の規正が必要だというソロスの主張には、素直にうなずけるし、しかしながら、がんじがらめの規正はダメだとも主張するのだが、どこまでなら良いのか、については素人の私には皆目見当も付かないのも正直な話だ。今回の金融危機で今までのパラダイムは、終わりを告げたと主張する(彼の言葉で言えば、レーガン元大統領からの超バブルは、はじけたという)。この主張は、納得いく方が多いと思うが、ソロスの本を読んでも、新しいパラダイムはどのようなものになるかは、わからない。ソロス流に言えば、再帰理論によって「わからないのか当たり前」とでも言われそうだが。

 まあ、ひどい数字が出たものですが、このところの報道を見ていた目から見ると「やはり」という気がして、ちっとも驚かなくなっています。日本の平均株価も、この数字は折り込み済みのように大きな反応は出ていないようです。しかし、こんなものは、序の口で、ますます地獄を見るような数字のオンパレードの始まりでしょう。今年と来年いっぱいは。
<GDP>年率12.7%減、落ち込み深刻 10~12月期(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 内閣府が16日発表した08年10~12月期の国内総生産(GDP)速報によると、物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は、前期(7~9月期)比3.3%減、これが1年間続いた場合(年率換算)で12.7%減と3四半期連続で減少した。2けたマイナスは、第1次石油危機時の74年1~3月期(3.4%減、年率13.1%減)以来、戦後2度目。深刻な金融危機と世界景気悪化で輸出が戦後最大の落ち込みとなり、個人消費も減少。内外需の総崩れが鮮明となった。09年1~3月期も大幅なマイナス成長の見通しで、日本経済は戦後最悪の不況に陥ろうとしている。

☆新しい本が3冊

 新しい本が3冊、手元にある。図書館から借りたものとセブンイレブンで買ったものだ。

  • 『世界がドルを棄てた日』(田中宇/著)
  • 『資本主義はなぜ自壊したのか』(中谷巌/著)
  • 『ソロスは警告する』(ジョージ・ソロス/著)
 田中宇氏に関しては、最近好印象とそうでないものと半々です。去年からサブプライム問題に対して警鐘を鳴らしていた点は、好印象。ニューヨークの資本家に派遣されたトロツキー云々や地球温暖化問題、それに、第2次世界大戦に対する日本の歴史認識などは、とってもおかしいと思っている。2冊目は、御用学者が懺悔したことで有名になっている本! 3冊目は、去年の10月に申し込んでいた本がやっとのことで読めることになった本。少し、読書に集中したい。

 今回の金融危機・経済危機に際して、何か根源的な問いを発している人がいないのかと疑問に思っていたのだけど、やはり根源的な問いを発している人がいました。その人の名前は、辺見庸。私は、病気の後遺症で車椅子にでも乗っているのかと危惧していましたが、ご本人は、自力で歩行しているし、逆にビックリしました。テレビを観ていても、今回の危機を危機として真剣に論じている人はきわめて少ないと感じています。論じても、表面的に経済のこととか雇用のこことかを論じるだけで、マスコミは、根本的なことを論じる機会も作らないし論じる人物もいない。そのような中で、何故作家は発言しないのか? ずっと疑問に思っています。こんな百年に1度起きるか起きないかのすごい時に、将に危機の時代に、作家の想像力・構想力・分析力を発揮して発言してもらいたい。そのような中で、私が目にした唯一の作家・辺見庸が発言していた。(2009/02/01 NHK教育テレビ ETV特集 10:00~11:30PM)

20090202023421.jpg 一言では、論じられない事柄だが、いろいろ示唆に富んだ発言をしていた。その中で、彼は「無意識の荒(すさ)み」ということを発言した。簡単に言ってみれば、作家なり哲学者なり、あるいは、私たち一般の人間でも、こんなすごい危機をみて見ぬふりをしていけるその感性、その鈍感さを指摘している言葉です。今回の危機は、単なる経済的な危機だけでなく、もっと文明そのものをも揺るがしかねない危機であると、少しでも知性がある人なら、うすうす気付いているにもかかわらず、それを、掘り下げて考えようとしない私たちに警鐘を鳴らしている言葉だと、私は、受け止めました。

 今までは、嫌でも「勝者の物語」を聞かされてきたが、今度は、「敗者の物語」を真剣に受け止め聞く時代に突入している、というようなお話もしていましたが、まさしくその通りと思いました。「勝者の物語」は、さんざん聞かされたが、そんなもの薄っぺらなもので、何らかの価値があるとは思えません。「敗者の物語」の方に、真理は埋もれていて価値があるものがある、という気がしています。

20090202023354.jpg作家・辺見庸 しのびよる破局のなかで▽今直面する危機とは...▽秋葉原通り魔事件にみる若者たちの孤絶▽80年前・大恐慌時代の猟奇歌(夢野久作)との奇妙な符合▽現代を読み解く鍵はパンデミック感染爆発▽カミュ著"ペスト"が示す"誠実さ"とは今取り戻すべきは繁栄ではなく人間的な価値▽マチエール▽自覚的な個▽

 毎日、テレビも新聞も不景気な話ばかりです。大恐慌の影響を追い続けないといけないと思ってます。日本の大企業は、輸出主導型モデルが崩壊しこの先、ビジネスモデルを模索していくという厳しい時代を迎えます。完全に経営戦略が間違っていて、舵を切り損ねましたね。2006年の6月にアメリカの住宅バブルがピークを過ぎた時に、経営戦略を見直した大企業は無かった、ということです。それで、あれから2年半が経ってこんな悲惨な経済状態になったと。ここまで見通せた経営者はいなかったと。結局、勘に頼っていた? 経営が破綻したということですか。

 この記事を1年後に読んでみたとして、どんな感想が出るのだろう?「そんなときもあったなー」か「まだ不況は続いている」どっちだろう。
asahi.com(朝日新聞社):製造業派遣・請負、40万人失業見通し 業界団体試算 - 社会

 製造業で働く派遣や請負労働者の失業が、3月末までに40万人に達する見通しであることが27日、業界団体の試算でわかった。製造業への派遣・請負会社でつくる日本生産技能労務協会と日本製造アウトソーシング協会がまとめ、同日の自民党労働者派遣問題研究会で公表した。

 両団体の加盟社は、昨年9月の時点で25万人の労働者を雇用していたが、聞き取り調査の結果、このうち10万人が3月末までに雇用調整される見通しだった。製造現場の派遣・請負は約100万人とみられるため、全体では40万人が職を失うと推計したという。

 また、業界団体は、労働者派遣法を改正し、契約の中途解除に対する損害賠償義務化を盛り込むとともに、参入規制を強化するよう要望した。

 一方、日本人材派遣協会は27日、主な派遣会社107社に登録する派遣社員の08年10~12月期の実稼働者数は、前年同期比1.9%減の34万2千人で、02年の調査開始以来、初のマイナスになったと発表した。景気後退の影響で、製造業務だけでなく、パソコンでのデータ処理など「事務用機器操作」や「ソフトウエア開発」分野でも減少した。

 この本も、現在起こっている金融危機・大不況について考えるために選んだ本です。本書は、おそらく、おもに 2007年頃に書かれたものですが、現在の危機を的確に予想している本だと思います。本書に立ち入って分析できるほどの技量はないので、ご自分で本書を読んで下さい、としか申し上げられませんが、アメリカでも売れた本のようですし、読んで今回の危機を考えるに資する本であることは間違いありません。

32098167.JPG著者/訳者名 チャールズ・R.モリス/著 山岡洋一/訳
出版社名 日本経済新聞出版社 (ISBN:978-4-532-35317-9)
発行年月 2008年07月
サイズ 261P 20cm
価格 1,890円(税込)
本の内容
金融資産の総額が世界GDPの4倍を超え、金融派生商品の総額が世界GDPの10倍を超えるなど、異常に膨らんだ信用バブル。その崩壊がもたらす衝撃はベアー・スターンズの救済買収だけにはとどまらず、アメリカ経済そのものを未曾有の危機に突き落としている。だが、アメリカの当局者と金融業界は、危機を過小評価し、問題を隠蔽しようとしている。これは、日本がバブル崩壊後に進んだ最悪の道である。この結果、2008年の大部分の期間、隠された損失が表面に浮き上がるたびに市場は動揺し、ドル安の進行に歯止めがきかないだろう。これからアメリカ経済はどうなるのか。内需主導型経済から輸出主導型経済への構造転換が起こるのか。新大統領がとるべき経済政策とは何か。S&L(貯蓄金融機関)危機やLTCM危機、日本のバブル経済、ハイテク株バブルなど歴史的な観点から、次なる展開を解き明かしたニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー。

目  次
第1章 リベラリズムの死
第2章 ウォール街の新たな宗教
第3章 バブルの国への道
第4章 資金の壁
第5章 ドルの津波
第6章 大規模な清算
第7章 勝者と敗者
第8章 均衡の回復

著者情報
モリス,チャールズ・R.(Morris,Charles R.)
弁護士・評論家、元銀行家。10冊以上の著作をもち、ニューヨーク・タイムズ紙やウォール・ストリート・ジャーナル紙にもたびたび寄稿している。『世界同時好況が来る』は1999年のニューヨーク・タイムズ紙の「ノータブルブック」に、また前著The Tycoonsは投資週刊紙バロンズの「ベストブック」に選ばれた

山岡 洋一(ヤマオカ ヨウイチ)
翻訳家。1949年生まれ

05563526.JPG著者 林敏彦/著
出版社名 岩波書店 (ISBN:4-00-430038-X)
発行年月 1988年09月
サイズ 228P 18cm
価格 777円(税込)

 今から20年も前に出た本ですが、第1章株式市場竏窒ヌんでみると、いま現在起きている金融危機のことを描いている錯覚に陥るのは私だけではないだろう。実際は、いまから79年も前の1929年10月のニューヨーク証券取引所の株価暴落や株価の乱高下を描いているのだが。この本を読んでいて思ったのは、これから数年間続く大不況・大恐慌の困難さや苦悩を覚悟せねばならないということです。もうすでに、派遣労働者などが首切りにあっているのを思うと、その感を深めざるを得ないです。お金持ちは別として、一般的な庶民は、いつこの大不況で失業するかもしれないという恐怖と戦わねばならないでしょう。

 1929年の株価の大暴落をへて世界が大恐慌へ転がり落ちるように落ちていった。その後何年間も立ち直れなかった。そうこうしている内に、ドイツはヒトラーが政権を握ったし、日本は満州事変を起こして15年戦争へと転げ落ちていった。戦争や侵略で物事を「解決」しようとした国もあったわけです。ソ連邦は、計画経済を進めていた。

 大恐慌というのは、歴史の画期を作るくらいのインパクトがあるものであって、生半可な覚悟で乗り切れるようなものではないということがわかってきます。恐れおののく気持ちが先に立つのだけれど、唯一の希望は、1929年の経験を私たちは持っているということ。経済学の蓄積された知見もあるし、世界的に協調して事に当たるという政策的な行動もあります。それから、第3次世界大戦を突き進んでいく状況ではないということを考えると、まだ希望は持てるような気がします。

出版社/著者からの内容紹介
一九二九年十月,ニューヨークを株価の大暴落が襲った.それは繁栄を謳歌していたアメリカ社会を奈落の底に突き落とす契機となる.大量の失業者,経済活動の停滞――未曽有の大不況は様々な悲劇をアメリカ社会に引き起こした.大不況の原因はどこにあったのか? ニューディール政策は有効だったのか? 気鋭の経済学者が時代の全貌を描く.

目  次
第1章 株式市場
 国民的熱狂
 大暴落
第2章 20年代の繁栄
 革新派の時代からノーマルシーへ
 緊張から弛緩へ
 理想の再構築
第3章 大不況
 たち昇る暗雲
 未曾有の大不況
 希望が死ぬとき
第4章 ニューディール
 ニューディール
 夢と献身の時
 ニューディールの成果
第5章 大不況の経済学
 独占と過少消費
 景気循環と長期停滞
 アメリカ新古典派とケインズ
 マネタリスト論争
 ためらうアメリカ
エピローグ

 田中宇は、サブプライムローン問題を日本のテレビがニュースとして採りあげる前からリポートしてきた人物です。リポートを読んでも、素人にはなかなか判断出来ない問題ですが、大きな問題であることは確かだ。「野村に聞いてみよう!」の野村證券もこの問題で大損失を出しているのは、少し前のテレビや新聞のニュースで報じられています。

 そのリポートを音声として聴くことが出来ます。一番下の三角のボタンを押してみて下さい。聴くことが出来ます。

 Audio Player Wordpress plugin を Movable Type で使ってみる。使い方はこちらに書かれています(英語のサイト)。

 STUDIO-M は、「田中宇(たなか・さかい)の国際ニュース解説」世界はどう動いているか-の音声訳をしているサイトですが、ここの mp3 ファイルを Audio Player Wordpress plugin に読み込ませて表示しています。

 誤解の無いように一言書いておきますが、これは、 Movable Type のプラグインホルダーにアップして、 Movable Type のプラグインとして使っているわけではありません。従って、あまりスマートな使い方ではありません。

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最終更新日:2017/12/04 03:19:52

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